パネル・デスカッションを開催

2009年04月02日

 日本ソロモン友好協会は、著名な大前研一氏が作った「一新塾」の塾生・木舟周作氏の組織「旅人塾」と共催にて、「若者の旅心が未来を作る!日本の生きる道~太平洋を目指せ」というテーマのもとパネル・デスカッション(ワークショップを含む)を2月28日、文京シビックホールにて開催しました。

 この狙いは、昨今、日本の若者が外国を知るための旅をしなくなったという統計上のデータに基づき、そして国土省の1組織として観光庁が創設され、魅力ある観光立国としてより多くの観光客を日本に誘致し、経済の活性化を計っていくことになった国策的視点をも踏まえ、右データの原因を探り、対策を模索し日本の若者のみならず広く世代を超えてより多くの日本人に考えてもらうということ、更に、日本が海洋国家であるという立場から、日本の足元にある太平洋諸国に目を向け、これら諸国への関心・旅心を高めてもらい、その方策について考察してみるということにありました。

 パネラーには、NPO法人ミクロネシア振興協会事務局長・川嶋正和氏、(株)国際水産技術開発主任研究員・田中秀幸氏、東大大学院研究生、山谷の街づくり研究家・義平真心氏、ミクロネネシアからの宇都宮大學留学生・末永邦雄氏、旅人塾代表、世界一周自転車旅行達成記録保持者・木舟周作氏の5名が、そしてコーデイネーターには日本ソロモン友好協会理事長の高浜清氏がそれぞれの任にあたりました。出席者数は約40名。

 議論の中心は、若者が旅心を失ってきた原因を模索することから入りましたが、その原因については種々の意見が出たものの、それに到る背景として日本の教育問題のあり方(ゆとり教育の効果、子供の自立心を育てられない家庭での教育のあり方など)に焦点が当てられました。そして日本の生きる道の一つとして太平洋諸国を目指そうという今回の命題の下では、これ等諸国が持つ魅力について種々紹介されましたが、これ等諸国への旅心を惹起して関心を深めてもらうためには更なる議論が必要との印象をうけました。

 一通り議論が行なわれた後、出席者を6班にわけ、いかにして若者の旅心を回復し、外洋に目をむけることが出来るかについて検討するためのワークショップを実施。この場面ではかなり興味深い意見が各班から出揃い、太平洋諸国との付き合い方を掘り下げかつ実施していける具体的な妙案が出ましたので今後の主体的な実行力とその展開に期待が持てるとの印象を強く持ちました。

 現在、このパネルデスカッションとワークショップに関する報告書をまとめていますので、完成次第何らかの形で公表できる機会を作りたいと考えていますし、今後も機会があれば、かかる問題を含め太平洋諸国との係わり合いについての情報・意見を発信して行きたいと考えています。関心がおありの方はどしどし当協会ないしは旅人塾に方へご連絡下さるようお願いいたします。  旅人塾