平和の鐘

日本・ソロモン友好協会、ソロモンに平和の鐘の塔建立!

2015peacebell01

1.日本・ソロモン友好協会は、戦後70年という節目にあたる今年平成27年に、かっての日米激戦の地であり、かつ日本の平和へのターニングポイントととなったソロモンの地に「平和を祈り多くの英霊の御霊に尊崇の念を払う象徴」としての「平和の鐘の搭」を建立し、友好協会の足跡を残すべく、企画立案の上実施に移しました。この搭の完成は非常に多くの方々の厚志に支えられ実現したものであり、謹んで御芳名を本ホームページに掲載(以下ご参照)させて頂き長くそのご協力を讃えたいと思います。

2.上記目的を踏まえ、友好協会から高濱理事長、足立英雄理事(名古屋支部長)、足立正純氏(足立氏長男)の3名が代表として8月2日から8日までソロモン諸島のホニアラを訪問。事前に理事長が在ソロモン日本大使館勤務のハドソン職員(元国費留学生)を通じ、塔の建立場所として国際空港敷地内利用の公式許可をソロモン政府通信航空省から取り付け、更に当協会が懇意にしているオーシャンウエーブ社現地社長の平石氏の協力も得て通信航空省工事部関係者と長期に亘り詳細な打ち合わせを重ねた上で、ホニアラ入りをし、8月7日、塔の完成式とソロモン政府への引き渡し式を挙行しました。

3.この式典には、ソロモン政府からメワ通信航空省大臣、空港関係者、木宮日本大使、日本大使館関係者、JICA、キタノメンダナホテル関係者、ホニアラ中学校校長と生徒10名、報道関係者そして友好協会から上記3名が参加。大使館のハドソン職員司会の下、まず生徒によるソロモン国歌斉唱、次いで通信航空省大臣、日本大使、理事長がそれぞれ挨拶をし、平和の鐘を鳴らして搭の完成を祝賀しました。次いで足立支部長が名古屋から持参した日本の歌「ふるさと」の楽譜を見ながら全員で合唱し、塔の完成式並びにソロモン政府への引き渡し式を終えました。因みにこの搭の建立日は2015年8月15日(終戦記念日)です。本式典の終了を以て、長きに渡り懸案であった平和の鐘の搭は正式にソロモン政府(通信航空省)の管轄に入りました。

4.また、式典の前日の6日には、ホニアラ中学校(岐阜県各務原市那加中学校がホニアラに大水害があった際救済品を送った学校)を訪問し、那加中学校校長からの今後の交流に関わる書簡を学校側に手交の上、足立支部長持参のお土産、並びに井上会長からの文房具を生徒等に贈呈しています。

5.なお、この「平和の鐘の搭」を建立にあったては、必ずしも事態が順調に進んだわけでなく、その顛末を記録としてここにとどめます。

(イ)上記2、のとうり、詳細な打ち合わせを重ねてホニアラ入りしたものの、建立予定の場所には工事が終わった形跡がなく、友好協会一同開いた口がふさがらず大きな衝撃を受け、当初予定していた8月4日の完成式と引き渡し式の実施は不可能と判断、延期のやむなきに至り、その日を7日と改めて設定。

(ロ)更に驚いたことは、7月17日に既に日本から協和海運により運ばれホニアラ港に到着していたはずの機材が搬出されおらず、約3週間保税倉庫に置きっぱなし。搬出されたのは当初の式典実施日の8月4日。延期した式典日7日までわずか3日。結局工事は実質2日で仕上げざるを得ないところに追い込まれ、工事関係者に檄を飛ばして働いてもらい式典の前日6日の夕方にはどうやら完成に漕ぎ着けたという常識では考えられない事態の中、8月7日に式典実施の運びとなった次第です。

6.以下に改めまして平和の鐘の搭建立に御賛同頂いた方の御芳名を感謝の意を以て掲載させて頂きます。(順不同)
  併せ、平和の鐘の搭建立に向け示された足立支部長、村山理事の熱意と尽力を多とします。

2015peacebell02

2015peacebell04

ホニアラ国際空港到着ロビーに設置

2008年2月
ソロモン政府に寄贈した「平和の鐘」を多くの人に見てもらうとの観点からホニアラ国際空港到着ロビーに設置。

PEACE%20BELL_3

平和の鐘を贈る

『ソロモンは、日本にとって平和の原点』であり、世界の平和を願って
『平和の鐘』を2005年12月7日、
日本・ソロモン友好協会の井上会長一行がケマケザ前首相を通じてソロモンの人々に贈りました。

bell_01

ソロモン政府に寄贈された「平和の鐘」の議会内設置に関し、最近確認し得たソロモン政府のタウシンガ副首相の意向につきご紹介します。
『右実現の暁には是非皆さんソロモンを訪ねてみてください。平和の象徴たる平和の鐘の澄んだ音色を聞くことができるでしょう。』
(鐘が設置された時に、改めてこのHPでご紹介致します。)

(タウシンガ副首相の意向)

1、本年5月の島サミットで訪日した際、高濱理事長から「平和の鐘」設置に関わる説明をうけたが、帰国後、政府は様々な問題を抱えており「平和の鐘」設置のために時間を割けなかった。
  最近ようやく時間ができたので、次のような考えの下に政府関係者に声を掛けて進めて行きたい。
2、すなわち、第二次世界大戦と近年の部族抗争をソロモンの人々の記憶にとどめおくためにも、「Peace and Reconcilation Day」 という国民の祝日を国として制定し、一年に一度「平和の鐘」を鳴らしたい。
  これにより日本の人々の意思を代弁させて貰いたい。
  「平和の鐘」設置と国民の祝日制定は、現政権下で実現させたい。


(2006年11月25日)

日本・ソロモン友好協会のソロモン訪問(報告) 平成18年1月25日(高浜記)

1、ソロモン訪問

井上会長、高浜理事長、村山遺族会代表、高橋元読売新聞記者の4名は、ソロモン政府に「平和の鐘」寄贈のため平成17年2月6日より9日までソロモンを訪問しました。

2、ケマケザ首相表敬訪問

 (1)12月7日午前9時、ソロモン議会内首相応接室に「ケ」首相を表敬訪問。まず井上会長より、「「ケ」首相のソロモン招聘に謝意表明。平成17年7月、同首相が万博ナショナルデイに出席のため来日した際に約束した「平和の鐘」を届けると共に、この鐘を通じて永遠の平和を願い、日本・ソロモン間の友好親善を促進するために訪問した」旨挨拶。
 これに対し、首相は、「会長一行のソロモン訪問を歓迎。自分が訪日した際には貴協会より盛大な歓迎会を催して頂いたが、今回の自分の歓迎はささやかなお返しである。平和の鐘は日本、ソロモン間のシンボルとしてありがたく頂戴する貴会長一行の来訪により日本、ソロモン両国間の良好な関係が一段と進展するものと確信している」旨応答。
 更に、会長より日本・ソロモン関係促進のためには時代を担う青年層の交流が大事であり、ソロモンの青年を日本に招待し、学術交流や技術研修の成果を上げたいと考えている旨提案し、首相もこの提案を歓迎しました。

 (2)会談後、首相は、一行を議会開会直前の議場内を案内。議場内ではチャン外相、ナエゾン商工相、ウルハロ野党リーダー(元首相)等と挨拶を交わすと共に議会玄関ホールでは、リニ副首相、フォノ計画相、キレ内務相、フォロ航空相、カウア総理府次官、ガナテ内務相次官等と会い握手を交わし交流を行いました。

3、ワエナ総督表敬訪問

  7日午前11時、ワエナ総督を訪問。同総督は「ソロモン国民を代表して貴会長一行のソロモン訪問を歓迎する。両国の関係は伝統的に良好な関係にあるが、近年一段と緊密化していることは大変喜ばしく、引き続きこの関係が強化されることが望まれる」旨述べると共に、国際社会において果たしている日本の役割の大きさに鑑み、日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りを強く支持している旨強調された。
  会長からは、「ソロモンは、日本にとって平和の原点であり、世界の平和を願い、平和の鐘をケマケザ首相を通じソロモンの人々に贈るため今回の訪問となった。また将来を担う青年の交流が大事であると考えており、出来るだけ多くの青年をソロモンから日本に招待したく、友好協会はその役割を果たしたいと考えている」旨応答。そしてその後参加した総督夫人とも親しく懇談し、この国の恵まれない人々に対するボランティア活動を行っている同夫人に対し、村山遺族会代表が日本より持参した衣類を寄贈しました。

4、ケマケザ首相主催歓迎夕食会

  7日夜、「ケ」首相は、一行を歓迎する夕食会を市内ホニアラホテルで開催しました同夕食会には、友好協会一行の他、厚生労働省派遣の慰霊団、日系会社代表が招待されると共に、ソロモン側からは国会議長、司法長官、外相、商工相、内務相、総理府次官外務次官等約60名が出席。同席上、首相による歓迎の挨拶、会長の謝意表明スピーチ等があり、特に会長はそのスピーチの中で、「ケ」首相が訪日した際に、同首相には靖国神社を参拝して頂き、心暖まる思いがした旨発言。これに対し出席していた慰霊団より大きな拍手が起こりました。

5、天皇誕生日レセプションヘの出席

  8日夜、久保臨代主催標記レセプションに出席し、総督、首相、各大臣、政府高官各界指導者と親しく懇談しました。

6、その他の行事

  ホニアラ近郊における慰霊、当地記者とのインタビュー、当地友好協会関係者との協議等を行いました。

7、平和の鐘の取扱

  現在、ホニアラにおける友好協会メンバーの一人GREG YOUNG氏の倉庫内に保管。本年3月総選挙が予定されていることから、状況判断の上、ソロモン議会内の適切な場所に設置予定。

8、所感

  僅か3日間という短い滞在であったが、総督、首相、大臣、政府高官等当国トップと精力的に会談、懇談したことにより、相互理解と友好親善を深め得たし、今回の訪問については大きく現地新聞に報道されるなど日本・ソロモン友好協会の存在をソロモンの人々の間に十分膾炙し得たと思われます。今後必要なことは、今回のソロモン訪問を通じ種をまいてきた友好関係のモメンタムを失うことなく、「継続は力なり」の例えの如く、本友好協会の趣旨を理解し参加されているメンバーの意志と協力を得て 継続的な活動を続けていくことにあります。(了)