ソロモンの自然
ソロモン諸島は熱帯雨林に包まれた2000メートルを越える山々を抱き、他方サンゴ礁の島々を含む多様な島嶼から成っている。ソロモン諸島国内における最高峰は中央ガダルカナルのマカラコルプ山及びポポマナウス山(2440メートル)。そして諸島東部域には活発な火山活動が見られる年平均水温が18度以上あるため、サンゴ礁の発達が顕著であり、その美しさには目を見張るものがある。特にオントンジャヴァ環礁は長さ70キロメートル、幅11~26キロメートルの広大な礁湖(ラグーン)である。 浜辺と海中の魚
豊かな植物 ソロモン諸島は、南半球の低緯度に位置しているため、気候は高温多湿の熱帯性で、年間平均温度は平地や沿岸部で約28度 。一般に雨は、5~8月は少なく、11月~3月に多い。風向きについては、4月から10月までは南東あるいは東寄りの貿易風が、11月から翌年の4月ごろに北西の季節風が吹くが風向きは必ずしも一致していない。しかしながら、熱帯性サイクロンが発生する。植物相を見てみると、熱帯雨林が繁茂し、多種類の高木、中木からなる常緑広樹林、ヤシ科植物、つる科植物があり、
ガダルカナル島北部に発達する熱帯草原には特異な植物群がみられ栽培植物を含め薬草用植物は約150種におよぶと言われている。動物相については、鳥類は170種以上が知られており爬虫類は70種以上が棲息しているといわれる。サンゴ礁海域では数百種以上の魚類が棲息している。 鳥類
ヤシ 魚類はソロモン諸島の人々の重要な食料源で、特にカツオは一本釣り漁業の対象でソロモン経済を支える重要な資源マライタ島におけるイルカ追い込み漁は有名であり、熱帯太平洋地域特有の貝類は食用、漁具、装飾品に使われている。またニューギニアと共に美しいチョウが分布している。なおマラリアを媒介する蚊が多くマラリアは一種の風土病となっており、撲滅のための努力が日本を含め外国の協力により行われている。