平成28年度日本ソロモン友好協会役員会と交流会

2016年12月28日

「日本・ソロモン友好協会は、恒例により12月17日午後5時から日比谷の「うすけぼ-」において標記役員会と交流会を開催しました。

今回は遠路大阪より井上会長の出席を得て、かつ、いつものメンバー(高濱清理事長、村山矩子理事、常盤千鶴子理事、嬉昌夫理事、前田陽一理事、古川倫生理事、髙橋尚之理事が出席。なお、足立英雄理事(名古屋支部長)、森浩子理事は体調と業務多忙、および大阪の和田延員理事は旅行中の理由で欠席。

右に加え、ミクロネシア振興協会(AMD)の川嶋事務局長、大窪文代女史、秋元孝子女史、近藤川崎市議会議員が参加。そして、今回は特別ゲストとして協会の招待により外務省アジア局大洋州課の宮森上席専門官と在日オーストラリア大使館のMr. Stuart Watts一等書記官(政務)という異色の顔ぶれが揃い大いに盛り上がった会となりました。

更に、斎藤三郎氏(元大成建設勤務)と北村真央氏(現在スカイマーク社に勤務)の二人が新入会員として参加されました。しかし今次会合にはソロモン諸島からの在日国費留学生の都合がつかず彼らは欠席とならざるを得なかったことは残念でした。

まず、冒頭、井上会長から、「自分が宮中の茶会に招待されて皇居に参内した際、両陛下がわざわざ自分の側に来られ、ガダルカナル島に触れられたことに自分は非常に恐懼したことを覚えている。

その際思ったことは、ガダルカナル島にはいまだ日本に帰れず現地の土となって眠られている多くの日本将兵がおられること、そして彼らが祖国の為に戦い命を落とされた結果、ソロモン諸島が日本の平和のターニングポイントとなったことを日本人は決して忘れるべきではなく、かつ両陛下がガダルカナル島にも慰霊訪問して頂けれることになればこれに勝る喜びはない。また友好協会も遺族の方々とともにガダルカナル島へ慰霊訪問をしては如何なものかとの思いがこみ上げてくる。更にソロモン諸島の友好関係増進のための人材交流は大事であり、その観点から関西医科大学に熱帯医学の研究のための医学留学生を友好協会の働きかけで在籍させてもらっているが、学位を取った後の後任問題もそろそろ視野に入れる時期に来ていると考えている」との趣旨の挨拶がありました。

次いで宮森上席専門官から、南太平洋事情一般に関し説明があり、トンガでは日本のそろばん教育が盛んであること等のエピソード等の興味深い事例が紹介されると共に、日本は島サミットを通じ島嶼国に大きな支援を行っていること、外務省の財政的拠出を通じ国際機関・太平洋諸島センターが、島嶼国および日本間のビジネス展開に関わる情報を提供する等窓口として日本と島嶼国間の関係深化に協力していること、昨今同センター設立20周年を祝う式典が行われ、各界から多くの方々が参加され盛会裏に終えることができたこと等が紹介されました。

引き続き、、高濱理事長から、在京オーストラリア大使館のMr. Wattsが紹介され、彼とはソロモン以来の付き合いがある友人であること、協会がホニアラ国際空港に建立した平和の鐘の搭に関して同氏の協力があったこと等の話が披露されました。これを受けて同氏より流ちょうな日本語で自己紹介があり、彼の上手な日本語に対し出席者より驚嘆と賛辞の声があがりました。

(この後乾杯をしましたが、会長は翌日アポがあるため途中で退座され羽田に向かいました。こういう事情の為、その時点で出席している方々と共に記念の集合写真を撮った次第で、遅れて見えた方々は残念ながら写真に映っていないという事情があり御了承願います。)

その後、和気藹藹とした雰囲気の中で懇談と食事も進んだ適当な時期を見計らい、理事長から、新たに入会された二人の会員の紹介がありました。一人は上述の斎藤三郎氏、もう一人は北村真央氏で、斎藤氏は、叔父上がガダルカナル島の戦場で戦死されていることもあり、是非とも一度は現地へ飛び慰霊をしたいとの積年の願いを果たされたことを契機に友好協会へ参加され、北村氏は戦史に強い関心を持っており、その意味において彼の激戦地であり、日本が敗北を喫した地であるガダルカナル島を是非訪れたいとの気持ちから一人で戦跡をめぐってきたことを契機に斎藤氏同様友好協会へ入会された経緯があります。お二人からはそれぞれの自己紹介があり、出席者の暖かい歓迎の拍手に包まれました。

最後に、対ソロモン諸島協力の一環として、島嶼間交通の便宜性を高める上で、ソロモン側の保健大臣からの強い要望を受けて、日本から船舶(中古)の購入の手助け(複雑な事務処理)をして見事 この船舶をソロモン側に購入させた髙橋理事から本件の顛末に関し報告がありました。外務省の宮森氏からもこの成功を高く評価するとの発言がありました。

以上を以て、28年度の役員会と交流会を滞りなく終えましたが、今年は新会員の参加もあり、協会活動に弾みのついた年であったと言えます。29年という新しい年に向けて 協会が抱える諸問題をこなしつつソロモン諸島国の方々との交流が一層深まることが期待されます。

会員の方々の益々の健康と29年が一段と良い年になりますよう願って止みません。

2016_12_01

2016_12_02

2016_12_03

2016_12_04

2016_12_05