在ソロモン日本大使館館員との歓談会

2019年06月04日

友好協会は、6月2日、2年間の在ソロモン日本大使館勤務を終えてこのほど帰国した森川裕子専門調査員を招いてソロモンにおいての生活・体験談を語ってもらいました。この集まりには、青年の船でソロモンに立ち寄り、ソロモンに関心を持った堺澤 絢さんと同じく青年の船でのお仲間成田令君(大学生)が参加しソロモンについて語ってくれました。協会からは高濱理事長、村上理事(神奈川県遺族会副会長)、三原理事(大成工業取締役)、古川理事(オーシャンウエーブ社創立者)、髙橋理事(グロ-バルスタンダード社取締役)が出席しました。当初出席を希望されていた井上一成会長(元郵政大臣)、北村氏(Skymark社勤務)は、急用ができたため参加が出来なかった事残念でした。

森川専門調査員は、大使館勤務中は主に経済協力関係の仕事を中心に担当すると共に 当該業務に関連する種々の仕事をこなす機会を得たとのことですが、特に印象に残った事は、ソロモン人が極めて親日的であること、ソロモン人の大人、子供を問わず人なっこく好感がもてたこと、日本の種々の経済支援を通じ日本への期待と信頼が大きいこと、その流れの中でJICAが派遣している青年海外協力隊員の評価が高いこと、南太平洋独特の雰囲気の中で生活を満喫したことなどを熱く語ってくれました。反面、ソロモン社会独特の土地問題は依然として根強く、それが社会の発展を妨げていること、いわゆるソロモンタイムというのがあり、日本人ほど時間にうるさくないこと、人口が急速に増えており、それに伴う市内の交通量の増え方は半端でないこと(それを受けて日本の援助で幹線道路の拡大工事が行われた)、ごみなどの環境問題の解決は他の島嶼国同様大きな社会問題であること等ソロモンが現在抱えている問題点の指摘がありました。また今年3月、ソロモンにおいて総選挙が行われ、三度ソガワレ氏が首相に選出されたことを受けて、それに不満を持つ反ソガワレ・グループの反対行動が惹起され一時治安が脅かされる事態がおきたことが心残りであった旨付言するところがありました。

堺澤、成田両君は、青年の船においてソロモン人グループと起居を共にし、非常に親しくなったこと、ソロモンへの関心が非常に深まったこと、再度訪問する機会を得たいこと等に触れつつ、成田君は大学でソロモンにおける平和学についての論文を書くつもりである旨語ってくれたこと、また、同君は、ソロモンの友人が寄贈されたというシェルの飾り物を首につけて参加してくれたのが印象的でした。

協会からの出席者は全員、仕事 もしくは慰霊の旅でソロモンを知っており、平和の鐘を国際空港敷地内に設置し、それをソロモン政府に寄贈したこと、日本の環境省の資金でビジネスモデルケースとしての環境配慮型有料トイレを作り、それが現在ビジネスとして成り立っていること、島民によるごみ処理の指導をしたこと等を紹介しました。

昼食をはさみ僅か2時間という短い時間でしたが、それぞれの思いを十分語り得た有意義な時間でした。最後に、ソロモンは、今後どのような国造りをしてゆくのだろうかという大きな問題を 理事長から提示され、夫々が研究してゆく事を約しました。(なお参考までに、日本の経済支援として現在国際空港の改修と拡大が進み、更に幹線道路の更なる整備と中央市場の改修等のプロジェクトが進む予定となっています)

IMG_060301_sm

IMG_060302_sm